夢、将来、これから。

私には夢が2つある。1つは、子どもを支援する仕事に就くこと。もう1つは、本を書くこと。突拍子もない話だし、絶対に叶う!とは言えないと思うけれど私はどちらも叶えたい。後者を叶えることで前者も叶えることになるんだと思う。そんな、本を書きたい。

私は、とにかく子どもが好きだ。幼稚園の頃の卒園アルバムでは将来の夢は「ようちえんのせんせい」だった。そして小2までは病児保育士、小3から現在までは児童指導員として、児童養護施設または児童心理治療施設で働きたいと思っていた。

"自分と同じような環境にいた子どもたちへの支援"がしたかった。だから、最近は少し揺らいでいる。児童指導員になって、救える子どもは極端な言い方をすれば救われた子どもだから。暗闇の中、助けもなく、必死にもがき続けている子どもたちの支援には届かないーー。

そう思うと、目指すべきは違うのかもしれない。そもそも全員を救うなんて、虐待をなくすなんて不可能な話だ。それでも私は少しでも多くの子どもを救いたいし、笑顔にしたい。

ふと、本を書きたいと思った。

 

なかなかに普通とはかけ離れた人生を送ってきた。機能不全家族、虐待、いじめ、性被害、万引き、パパ活、鬱、PTSD摂食障害、内部疾患、自傷行為、精神科通院、ドクターストップ、弟の発達障害、留年危機、児童相談所。物騒な言葉(?)が並んでいるけれど、自分の人生の話を単語で表すならこんなものだろうか。

どれも、私の人生の1部だった。いつかは細かく話す日が来たらいいなと思うけれど、こんな人生をたった15年間で経験してきたからなのか、なんだか周りからも「大人びてるね」と言われることがある。それも含めて「後遺症」なんだと思う。全てを話せる日が来て欲しい。そして、それをまとめて本にして、その本を糧にして生きていこうと思える人が1人でもいたなら私が生きてきた意味に、きっとなるだろう。

 

私は他人から求められることで、生きてきた。他人からの言葉によって生かされていた。でもそれは悪いことではないと思うし、私はむしろ私の言葉で生きようと思う人が増えてくれるならばこの上なく幸せなことだと思うのだ。言葉は人を生かすし、人の優しさは言葉だけでも伝わるときがある。そんな言葉を作りたい、言葉で誰かを助けたい。それだけが私の思いで、私がここに生きている意味そのものなんだろうと思う。

 

児童指導員になりたいと思った原因はなんだったっけ。確か、児童養護施設のことを知ったのは、明日、ママがいないを見てからだったかな。そこから、児童養護施設や虐待のことについて学び始めた。そのときの私は無知で、たくさんの知らない情報を吸収してぐんぐん育っていった。自分の家の違和感にも、この「学ぶこと」で初めて気が付いた。

学って大切なんだなと今となると思う。それが自分の強みになったし、何より整理が着く。ああ、そうだ。これはあのときに調べたあれだ、って思うとなんだか客観的に物事を見られる気がして私には合っている。そう簡単に全てを割り切ることは私には出来なかったけれど、自分の中でもぐちゃぐちゃな思考が、知識として頭の中にあるだけで冷静になれる。それだけで私には十分だった。だから、私もそんな存在になりたい。私の言葉を吸収して少し落ち着けるようになる人が居るならばそれは幸せなことだろうな。

 

文章を書くことが好きになったのは、確か小学生の頃に作文を担任の先生にたくさん褒められたから。はなまるのつけられたその作文は、今でも記憶に残っている。

人権作文で、児童養護施設について書いた。章などにはかすりもしなかったし、今見返せば稚拙な文章だったと思う。それでも褒められた経験というのはすごく強みになったし、「もっと頑張ろう」と自分を鼓舞することが出来た。それで今の私がいるのだから、子ども時代のそういう経験というのはなかなか大切なものなんだと思う。

 

だけど幼少期というのは怒られる経験なんかも多くて、それがトラウマになってしまう子も居るし…。私は褒めて、褒めて、褒めて、たくさんの言葉をかけて、1人でも子どもを笑顔に出来るようにしたいなと思う。実際出来るかなんてやってみないとわからない。夏季休業で行ったインターンシップ先の保育園はちょうど2パターンに分かれていた。子どもを褒めて伸ばす保育園と、いっぱいいっぱいで頭ごなしに子どもを怒鳴る保育園。後者の保育園も全てがそうというわけではなく、子どもとの関係を築けていた。だけど、子どもの泣く回数は多かったと思う。個々の尊重と言うよりは団体の優先と言うような保育園だったと思う。

もちろん伸び伸びと過ごせていたのは前者。どちらの保育園にも発達障害らしき子が居たが、前者の保育園の子は笑顔も多く、先生たちのサポートも万全だったし私に支援をお願いしてくれる先生もいた(ひらがなの練習中、隣につくようにお願いされたり)。

後者の保育園は人手が足りず、保育士さんもピリピリしている感じがした。私もこんな環境下にいたら子どもを怒鳴ってしまうことがあったかもしれない。のこのこやってきたインターンシップ生にどうこう言われたくはないだろうと思い言葉にすることは無かったけれど、本当にいい経験になった。実習中は苦しい部分もあったけれど、どちらの保育園も経験したことでより現実的な保育実習となった。

いくらしんどい部分があったとはいえ、やっぱりどっちも楽しくて。子どもと一緒にいるときは辛い気持ちさえ消えていた。子どものパワーってすごいなと思う。私はやっぱり、とにかく子どもが好きだ。

いつか、子どもも、大人(の中のインナーチャイルド)も、みんなを救えるようなものを作れたらいいな。

今はまだ妄想でしかないけれど、いつか絶対に叶えたいと思う。